「人と組織と社会との持続可能なWin-Win-Winの実現」を
ビジネスステージの側面からサポートすることをミッションとし、尽力いたします。
これまでの日本経済はテクノロジーの発展とともに合理性を追求する歴史を歩んできました。
その結果世界でも類を見ない発展を遂げ、私たちは物理的に豊かな生活を手に入れることができました。
しかし今の日本社会全体を見回してみると、終身雇用の崩壊、社員の離職や企業倒産の急速な増加、若者の就業意識の薄れ等々の諸現象が示すように、これまでの合理性追求の姿勢に歪みが生じはじめています。
私たちリンクスはこのような現象について、物理的豊かさを求める社会から企業姿勢や一人一人の人間としての心の豊かさを尊重する社会へとパラダイムが大きくシフトしている証と捉えております。
すなわちこの変化は、社会全体や地域、その生活者、顧客、働く人々が求める満足の中身を変えるのと同時に、その満足を実現するための企業姿勢を変えていくのです。
これまでの企業経営は、戦略的思考による物理的な充実を目指す合理性<強さ>を重視した考え方や行動が中核をなしてきましたが、上述のような潮流の変化は、望むと望まざるに拘わらず大きなシステム修正として、今後の企業経営に多大な影響を与えることとなるでしょう。
こうした時代の潮流の中で、私たちリンクスは「人と組織と社会との持続可能なWin-Win-Winの実現」を使命とし、日々進化し続けてまいります。
〜リンクスビジネスラボラトリー誕生秘話〜
この仕事をはじめたきっかけ
実は、明確な使命感やビジョンがあったわけではありません。
敢えて言うならば、母と離婚し離れ離れに暮らしていた今は亡き父が、
和歌山の無医村に一人赴任し、医師をしていたことに心のどこかに尊敬の念があり、
「経営コンサルタント=ビジネスドクター」
というイメージにどこかで惹かれたのかも知れません。
そんな私は、学生時代は生物資源科学という経営とはかけ離れた学問を学んでいたのですが、
卒業と同時に大手経営コンサルタント会社に就職しました。
そして、父の住む和歌山に一番近い大阪支社に配属希望を出し、
大阪での社会人生活をスタートしたのでした。
理想と現実の間で模索する日々
「ビジネスドクター」という希望を胸に入社した経営コンサルタント会社
ところが、入社前に抱いていたイメージとは裏腹にそこに見た現実は、
机上の理論を大上段に振りかざし、
卓越したプレゼンテーション力とパフォーマンスで高額な報酬を請求する。
にもかかわらず、クライアントの成果にはまるで責任を負わない。
それが、私が目撃した有名コンサルタント会社の実像でした。
それでも、「仕事とはそんなもの」という考えを自分に言い聞かせ、黙々と仕事を続けました。
しかし、心のどこかで違和感が消えない私は、少しづつ自分にウソをつくのに疲れ
30歳を控えた平成6年4月会社に辞表を提出し
「クライアントがちゃんと健康になるような、そんな経営コンサルタントをやるんだ!!」
と意気込み、アパートの一室で小さなコンサルタント事務所を開業したのです。
勢い勇んで、開業したのは良いのですが・・・・
実は毎日が暇でした。
即ち、仕事がなかった。
何日経っても、電話一つなりません
そして、
「売上が欲しい」
「お客様が欲しい」
「問い合わせが欲しい」
と毎日祈ってばかりいました。
で、その時、実際どんな工夫をしていたのか?!
実は、ほとんど何もしていませんでした。
やっていたのは、何人かの知り合いの経営者にFAXDMを出した程度でした。
後は、経営の専門書を読んだり、ご同業の皆様と研究会を開いたり。
そんなことをしていたのです。
「ここでやらねばいつやる?」
そんなある時、知り合いの経営者から
「今のあなたに絶対にコンサルは頼まない」
「だって、今できることをやっていないような人が繁盛をできるわけがないでしょう」
ときつい一言を言われたのです。
裸一貫で地域一番企業を築き上げ、多店舗展開をしていた経営者です。
中小企業診断士の3次試験で経営診断実習をやらせて頂いた会社の経営者であり、
後々、公私に渡り大変お世話になった方でした。
そして、息つく間もなく
「周囲の経済団体に挨拶にいきましたか?」
「地元の繁盛企業を研究しましたか?」
「知り合いの皆様に挨拶しにいきましたか?」
といったようなご質問が機関銃のように飛んできました。
どれも皆中途半端にしか手をつけていなかった私は、ただ、床を見つ続けるだけで、
何も言い返すことが出来ませんでした。
その経営者の一言は、本当に胸に突き刺さりました。
「経営を良くする専門家が経営を良くすることを一つも実践していない!!」
そんな自分に猛烈に腹が立ちました。
「ここでやらねばいつやる?」
そんな想いがふつふつと湧いてきました。
お金もなく時間だけは豊富にあった私は、これまで頂いた名刺を全て机に並べ、
片っ端から電話をしてアポイントをとり、ご挨拶にいきました。
家庭崩壊の危機
面会して下さった方には、次に取材できるような企業のご紹介をお願いしました。
その取材をとおして経営の教科書や専門書には書かれていないような、
様々な実践論を学ばせて頂きました。
そして、取材したものをレポートにして、アポイント時にお渡ししたり、
面談して下さった方々に定期配信(当時はファックスですが)を実施しました。
今から20年以上前のことです。
小冊子マーケティングやマルチステップマーケティングが流行る、まだまだ前のことです。
そこから、本当に多くの運と業績が開けていったのです。
それまで、付き合っていた友人たちとの付き合いも減らし、大好きだった趣味も封印し、
1年365日寝る間も惜しみ、仕事に励みました。
その甲斐あってか、仕事はバイバイゲームで広がり、収入もドンドン増え続け、
年収は数千万円が当たり前となっていきました。
気がつけば、家も車も、欲しいものを現金で買える状態となっていました。
ところが、ふと気づくと、
私は、私が一番嫌っていた、クライアントの成果に責任を持たない、
大上段で正論を振り回す、しかし、クライアントの成果には責任を持たない・・・
そんなコンサルタントになっていたのです。
同じ頃、家庭は崩壊寸前の事態となりました。
あれだけ、共に支えあって来た妻とも、必要なこと以外はほとんど口も聞かない、
そんな関係になっていました。
社会的名声と収入だけが独り歩きし、いつも心のどこかで、それが消失することの
恐怖で怯えているようなそんな日々を過ごしておりました。
クライアントの成果も出せない、
家庭も崩壊状態
地位と収入を守ることに怯える日々
とうとう私の心理状態は、クライアントと会っているときはカラ元気を装い、
それ以外は暗い顔で、
何をやっても楽しくない、
何を食べても美味しくない、
そんな状態となっていったのです。
日々チャレンジを生きていく
そんな時に友人の紹介で出会ったのが、
人間の「心理」を重視したコミュニケーション手法だったのです。
以前の私でしたら、成功の可否は
「秀逸な経営メゾットとプランニング」
と決めつけ、
人間の「心理」などは一蹴していたのでしょうが、
この時は、自分自身が人生にとても疲れ自信を失っていたこともあり、
そのワークショップに参加することとしたのです。
それは、これまで、私が暮らしていた
「コンサルティング業界で扱うロジカルシンキングやプレゼンテーション術」
とは180度違うアプローチであり、最初は大いに戸惑いました。
情報の正確さや戦略の詳細度、或いは論理の整合性よりも
人間や人間同士の
「想い」
「信頼関係」
「主体性」
「志や希望」
「感情」
「多様性」
「相互理解」
などに焦点をあて、そこを土台に日々チャレンジを生きていくというものなのです。
例えば、
何か不都合な問題が発生している場合、
「この状況でどんな対処をするべきか?」を論理的に思考する前に
「この状況で自分はどうありたいのか?」
「何を大切にしたいのか?」
「どんな未来を創りあげたいのか?」
ということを考えるのです。
これまで、コンサルタント会社で叩きこまれたロジカルな思考法と180度違うアプローチに、
最初は戸惑い、抵抗をしていた私ですが、頭よりも先に心がドンドン、この「心理的アプローチ」に
のめり込んでいきました。
艶のある驚きと喜びのある、生きた仕事
その効果は、先ずは私自身に顕れました。
一番は、妻との関係です。
「言ったら言い返す」といった刺々しい関係が、少しづつ変化し、
「言うべきことは言う、でもお互いの言いたいことも受け止める」
といった、血の通った温かさが蘇ってきたのです。
次にクライアントとの関係です。
こちらも、以前は、面談時とその前後の必要な業務対応の際だけしか
思い起こすことのなかったクライアントですが、
お会いする時だけでなく、お会いしていない日も
「課題は実践しているかな?」
「今日はどんなチャレンジをしたのだろうか?」
「次回お会いしたときは、どんな学びをシェアして下さるのだろう?」
と彼(彼女)達の顔が、日常的に思い浮かぶようになったのです。
そして、いつのまにか、どこか「投獄者の労役」のように感じていたビジネスが、
艶のある驚きと喜びのある、生きたものへと変容しはじめていったのです。
コーチング手法というものを、コンサルティングの現場で本格的に活用することを決めました。
すると、これまで中々実践行動に移らなかったクライアントが少しづつ実践をはじめ、
やらない言い訳ばかりしていたリーダーが前向きに取り組み始めたり
と、これまでのロジカルなコンサルティングではあり得ない変化が、次々を顕れはじめたのです。
これまでの経営メゾットも活用し、かつコーチング的にクライアントと関わる。
計画したことを実践する。
実践から学んで更に工夫する。
ということがクライアントとコンサルタントの中でパワフルに動きはじめるわけですから、
結果が出ないわけがありません。
これまで停滞していたクライアントに大小様々な結果がでるようになりはじめたのです。
ONE TEAM へ
一つ、強く思い出に残っているクライアントのお話を、公開して良い範囲で
ご紹介させて頂きますと、
それは多店舗展開をしているチェーン店だったのですが、市場の冷え込みと価格競走に
組織全体が混乱に陥り、とうとう経営者は心身症を患い、シェアと利益率は坂道を転げ落ちるように低下して行きました。
そんなおり、銀行管理一歩手前というところで、公的機関からの要請で私がその会社を
コンサルティングさせて頂くことになったのです。
いつもどおり、経営メゾットを中心に、再建計画を構築し、社長以下幹部に提言するのですが、
何度提言しても、いっこうに実践がはじまりません。
それどころか、実践しない理由を問うと、
「いろいろとやらなきゃいけないことがあるんです・・・」
「いったい君は本気で会社を立て直す気があるのか!!」
「私だってイッパイイッパイなんだ!!」
「みんなヘトヘトです!いい加減にして下さい!!」
「こんな会社なくなっても仕方ない・・・」
会議の場は、炎に包まれて炎上するか
泥沼のような行き詰った空気に包まれたまま、動かなくなる。
そのような状態でした。
通常のコンサルティング対応であれば、
「これだけ言っているのに、やらないあなた方が悪い」
と、クライアントに責任を100%押し付けさっさと席を立つのですが。
「ここでクライアントのせいにして諦めたのでは、あの理論を大上段に振りかざし、
クライアントの成果にはまるで責任を負わないコンサルタントとまるで変わらないぞ!!」
という声が私の頭の中に湧いてきたのです。
そして、
「何があっても、この人達の成果にコミットする自分でいよう!!!」
と心に決め、そこに踏みとどまることを決意しました。
そしえ、深く深呼吸をして、
「この状況でどう対応するべきか?」といった、戦略やマーケティングの手法論を一度手放し、
ゆっくりとした口調でコーチングをはじめていきました
経営陣に対し
「この状況で自分はどうありたいのか?」
「何を大切にしたいのか?」
「どんな未来を創りあげたいのか?」
「動けないブレーキがあるとしたらそれは何か」
ということを、辛抱強く、紐解いて参りました。
そして、それをチーム皆で分かち合っていくということをしていったのです。
すると、徐々にではありますが、これまで下を向いて私の話をただ聞くだけだった
彼らの顔が徐々に上を向き始めたのです。
「本当は笑顔で溢れた会社にしたい」
「お客様にありがとうって言われる時が一番嬉しい」
「この夜昼なく休日もとれないような日々が永遠に続くかと思うと本当もう辞めた方が楽かなって思う」
前へと進む声
それを止める声
今まで口にすることのできなかった、様々な声が会議の場に出されはじめたのです。
そして、ゆっくりと、しかし着実に、メンバーの発言に力が入ってきたのです。
困難な状況や局面で会議やコミュニケーションが攻撃のしあいや固まってしまっている場合、
或いはきれい事が横行するような場面では、どんなにロジカルに正論を解いても、
改善しない場合が少なくありません。
先ずは、ことを進めたいという、アクセル要因をしっかり高めることと
進みたくない、動きたくないというブレーキ要因同時に解除していくことがとても重要です。
(当時は、こうした心理アプローチの有効性を公的機関に説得することがとても大変でした)
そして、何度言っても実践しなかった彼らが、とうとう、計画を実践しはじめたのです。
しばらくすると
実践してみて、それを更に改善工夫し、また実践する。
そんな動きが、当たり前のようになっていきました。
やがて、あの重苦しかったチームは、まるで高校の文化祭に取り組む
「部活」のようなチームとなって参りました。
3年後、この社長と会社は、元気印のユニーク企業としてマスコミにも
取り上げられるまでに蘇りました。
今では、様々な経営セミナーで、その体験談を多くの経営者に伝道しておられます。
凄まじくパワフル「心理的アプローチ」
このような成果を目の辺りにし、「経営理論」に「心理的アプローチ」を加えた時の
凄まじいパワフルさを確信した私は個人の活性化、チームワークの醸成、
チーム間の葛藤解決、部門間協働の強化等々、
これまでロジカルな経営手法では成し得なかった、
「人間の心や感情が強く作用する側面」
の活性化ノウ・ハウを構築するべくコーチングはもとより
カウンセリング
家族療法
脳科学
深層心理
システム思考等
様々な手法を研究し、良いと思ったものはドンドン取り入れ、現場で臨床をして参りました。
多くの経営者や組織を見渡してみると
折角、良いものを持っているのに、
自分を殺し、本当に大切なものに蓋をして、経済的安全だけを確保することに疲弊している人々や組織
人間らしい愛情や思いやりを持ちながら、ビジネスゲームのルールを知らないために、
中々経済的成功が実現できない方そんな組織やチームが少なくありません。
そして、そこには、
上司と部下の間で
社員の間で
部門と部門の間で
そこで働いている社員とその家族で
支配者と被支配者
抑圧者と被抑圧者
加害者と被害者
と言った、とても切ない関係が発生したりしています。
それは、人格でも運でもなんでもなく、
ほんの少しの、
ビジネスゲームで勝利するための「経営メゾット」の不足
人間やチームの活性を左右するための「心理メゾット」の不足
が引き起こしているだけなのです。
多くの経営コンサルタント(会社)は、経営の論理によって、
問題を解決するすべしか持ち合わせていませんでした。
なぜなら、
「すべての問題は目に見える世界で起こっている」
「すべての問題は論理的に解決できる」
という前提に立っているからです。
しかし、
ロジックとテクニックだけの表面的な解決方法では解決できない
『根の深い経営課題』は、
『経営の論理的メカニズム』と『人間の心理的メカニズム』
が複雑に絡み合って表面化、現象化しています。
地中深くで、がんじがらめに絡み合った問題は、地下に行ってほどくことが必要です。
そのために必要な手段は、
論理学ではなく、心理学です。
「経営メソッド」と「心理メソッド」
当社は、
『経営の論理学』と
『組織の心理学』を融合した
これまでにないまったく新しい問題解決手法で、
複雑な経営課題を解決してきました。
LBLは
ビジネスゲームで成果を上げる
「経営メソッド」と
人と人が建設的に関わることができる
「心理メソッド」を併せて提供することで、
お互いの立場を尊重し、お互いがお互いを認め支え合い、
その中で、自分らしさを蔑ろにせずに、協働できる豊かな人生と、
しかも、卓越した社会価値提供とその結果としての経済的成果を実現できる
会社づくりを推進していきたいと思います。
そして、このそよ風は
小さな種を世界中に運び、
やがて、多くの大地に根を張り
世界中を「愛」と「力」で満たしていくことでしょう
株式会社リンクスビジネスラボラトリー
代表取締役 山田主規