「経営理念」の効果的浸透法3
無自覚な癖を知る
「理性で考えた理想(像)」と「感情によるこれまでの自分の自動反応」
のケンカをどのようにして対応していけば良いのでしょうか?
一つは、とにかく言動一致させることです。
「???」
「それができないから困っているんだ!!」
と思った方も少なくないのではないでしょうか?
まさにそのとおりですね。
ですので、先ずは「行動」に「言葉」をあわせることからはじめるのです。
「感情によるこれまでの自分の自動反応」をしてしまったら、なるべく早く、
「私は今こんな行動をしてしまった。これは私達の経営理念にはそぐわない行動だったと思う」
とメンバーに開示してしまうのです。
前回のコラムで、
「言動一致していないことに、メンバーは混乱し、混乱が不安や不信を生み出し、抵抗を起こす」
ということをお話致しました。
リーダーが誠実に、言動不一致の自分を認めることで、
メンバーの混乱は回避され、
逆に生身のリーダーが一生懸命に「経営理念」を大切にしようということを受け止めて参ります。
なるべく、早く認めることがポイントです。
二つは、自動反応の自分をハントすることです。
これまでの感情による自動反応行動が出る際は、いきなり「行動」として現れるのではなく、
その前に、何らかの「感覚」が体に生じるものです。
それは、無自覚な「癖」と言っても良いかも知れません。
例えば、
⇒◆怒鳴る前には「呼吸が早くなる」
⇒◆強引に相手を支配しようとする際は「顎が上を向く」
⇒◆相手の話を受け止めない時は「貧乏揺すりをしている」
などなど。
そのパターンを注意深く見つけ、
自動反応が本格起動する前に、その「癖」を素早くハントし、
ゆっくりと、いつもの落ち着いた自分となってみることで、
驚くほど、「本来の在りたい自分」が優位性を取り戻しはじめます。
三つめの対応方法については、次回お伝えします。